ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはヒト由来子宮頸癌細胞にて、腫瘍抑制性のマイクロRNAの発現を上方調節する

Quercetin up-regulates the expression of tumor-suppressive microRNAs in human cervical cancer

要旨:
Vitro: ヒト由来子宮頸癌細胞株HeLaにケルセチンを作用すると、腫瘍抑制性のマイクロRNA(miR-26b・miR-126・miR-320a)の発現を濃度依存的に促進した。ケルセチンはβ-カテニンの生成を抑制したが、miR-320a阻害剤の存在下では打消された。従って、ケルセチンがmiR-320aの発現を上昇した結果、β-カテニンの生成を阻害するメカニズムを明らかにした。Vivo: ヌードマウスにHeLaを移植したモデルにおいても、ケルセチンの投与は、子宮頸部の腫瘍組織におけるmiR-26b・miR-126・miR-320aの発現を用量依存的に増大した。