ケルセチンはヒト由来子宮頸癌細胞にて、腫瘍抑制性のマイクロRNAの発現を上方調節する
Quercetin up-regulates the expression of tumor-suppressive microRNAs in human cervical cancer
- 著作名:
- Motoki Murata
- Satomi Komatsu
- Emi Miyamoto
- Chihiro Oka
- Ichian Lin
- Motofumi Kumazoe
- Shuya Yamashita
- Yoshinori Fujimura
- Hirofumi Tachibana
- 出典:
- Bioscience of Microbiota, Food and Health
- 2023
- 42
- 87-93
- DOI:
- 10.12938/bmfh.2022-056
- 要旨:
- Vitro: ヒト由来子宮頸癌細胞株HeLaにケルセチンを作用すると、腫瘍抑制性のマイクロRNA(miR-26b・miR-126・miR-320a)の発現を濃度依存的に促進した。ケルセチンはβ-カテニンの生成を抑制したが、miR-320a阻害剤の存在下では打消された。従って、ケルセチンがmiR-320aの発現を上昇した結果、β-カテニンの生成を阻害するメカニズムを明らかにした。Vivo: ヌードマウスにHeLaを移植したモデルにおいても、ケルセチンの投与は、子宮頸部の腫瘍組織におけるmiR-26b・miR-126・miR-320aの発現を用量依存的に増大した。