ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはNrf2を活性化しNF-κBとカスパーゼは阻害して、5-フルオロウラシルが誘発した心障害からラットを保護する

Protective effect of quercetin against 5-fluorouracil-induced cardiac impairments through activating Nrf2 and inhibiting NF-κB and caspase-3 activities

要旨:
5-FUを投与したラットの心組織は、酸化ストレス(マロンジアルデヒド・一酸化窒素の上昇、SOD・カタラーゼ・GPx・GSHの減少)・炎症(TNF-α・IL-1β・NF-κBの上昇)・アポトーシス(カスパーゼの-3上昇、Bcl-2の減少)の進行が著しかった。5-FUはまた、Nrf2の遺伝子発現を下方調節し、トロポニンとレニンの発現は上方調節した。しかし、ケルセチンの共投与は、用量依存的にこれらの変化を逆転した。すなわち、ケルセチンは抗酸化作用・抗炎症作用・抗アポトーシス作用に基づく心保護効果を発揮した。