ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

相乗的な免疫調節と骨形成により段階的に骨を修復する、ケルセチンを担持したナノ複合材料

Quercetin-loaded nanocomposite microspheres for chronologically promoting bone repair via synergistic immunoregulation and osteogenesis

要旨:
ケルセチン/ヒドロキシアパタイト/PLGA(乳酸-グリコール酸共重合体)-PCL(ポリカプロラクトン)系ナノ複合材料を新規に設計した。Vitro: このナノ複合材料をマクロファージRAW264.7に作用すると、炎症誘導性サイトカイン(TNF-α・iNOS)の発現を減少し、抗炎症性サイトカイン(Arg1・IL-10)の発現は増大した。また、骨髄間葉系幹細胞にナノ複合材料を作用すると、Runx2・ALP・OPN・OCN遺伝子発現を上方調節して、骨分化を促進した。Vivo: 頭頂部に直径5 mmの骨欠損を施したラットにナノ複合材料を投与すると、免疫調節と骨分化が骨修復に寄与することを確認した。