ケルセチンはマイクロRNA-217/KRAS軸を調節して、ヒト由来骨肉腫細胞のシスプラチン感受性を高める
Quercetin Enhances Cisplatin Sensitivity of Human Osteosarcoma Cells by Modulating microRNA-217-KRAS Axis
- 出典:
- Molecules and Cells
- 2015
- 38
- 638-642
- DOI:
- 10.14348/molcells.2015.0037
- 要旨:
- ヒト由来骨肉腫細胞株143Bを用いる、ケルセチンの薬効評価。ケルセチンの濃度が10 μM以上では143Bの増殖を阻害し、5 μMでは同細胞のシスプラチン感受性を高めた。ケルセチンやシスプラチンで処置すると、マイクロRNA-217の発現が上昇したが、その標的であるKRASはmRNAと蛋白質の両方のレベルで下方調節された。Mir-217をノックダウンした143Bは、シスプラチン感受性が失われ、mir-217が過剰発現すると反対の傾向を示した。従って、ケルセチンの作用機序は、mir-217/KRAS軸の調節に基づく。