ネットワーク薬理学に基づく、ケルセチンとルテオリンの放射線肺炎の治療薬としての可能性
Quercetin and Luteolin may be the New Effective Drugs for Radiation Pneumonitis: Based on a Systems Pharmacology
- 出典:
- Natural Product Communications
- 2022
- 17
- 10.1177/1934578X221131126
- DOI:
- 10.1177/1934578X221131126
- 要旨:
- 放射線肺炎とは、肺癌・乳癌・食道癌など胸部の癌の放射線治療における副作用である。中医学では放射線肺炎の治療に肺寧顆粒(Fei-Ning Granules)を用いるが、その主たる構成生薬である紫苑(シオン)のネットワーク解析を行った。各種データベースで紫苑の各成分と放射線肺炎に共通するターゲット遺伝子を取得した後、蛋白質間相互作用(PPI)・遺伝子オントロジー(GO)・京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)を解析した。その結果、RELAとJUNを含む8種の主要な標的蛋白質を特定した。分子ドッキングは、紫苑の構成成分であるケルセチンとルテオリンが RELAとJUNに高い親和性を示した。