ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

閉塞性腎症においてケルセチンは、アンフィレグリン/EGFRシグナル伝達を介して、尿細管の上皮間葉転換および腎線維症を阻害する

Quercetin inhibits the amphiregulin/EGFR signaling-mediated renal tubular epithelial-mesenchymal transition and renal fibrosis in obstructive nephropathy

要旨:
Vitro: ヒト腎近位尿細管上皮細胞HK-2をTGF-β1で刺激すると上皮間葉転換を促進し、アンフィレグリンの発現を増加した。ケルセチンを添加すると、上皮間葉転換を大幅に抑制し、アンフィレグリンを低減した。すなわち、アンフィレグリンの上皮成長因子受容体(EGFR)への結合と、その下流にあるシグナル伝達も阻害したことになる。Vivo: 片側尿管結紮で惹起した閉塞性腎症のモデルラットにケルセチンを投与すると、腎線維症の範囲・炎症・酸化ストレス・細胞アポトーシスを減少した。