ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはPP2Cの発現を減少し、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化して、高コレステロールが老齢マウスに誘発した神経毒性から脳を保護する

Quercetin activates AMP-activated protein kinase by reducing PP2C expression protecting old mouse brain against high cholesterol-induced neurotoxicity

要旨:
高コレステロールを与えたマウスにケルセチンを投与すると、受動回避試験およびモリスの水迷路のスコアを顕著に改善した。ケルセチンはプロテインホスファターゼ2C(PP2C)の発現を下方調節して、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化した。その結果、NF-κBの核移行を抑制して、脳中のiNOS・COX-2・IL-1β・IL-6・TNF-αを低減した。AMPKの活性化はCYP46A1とBACE1を下方調節し、eIF2αのリン酸化を阻害して、アミロイドβの蓄積を減少した。AMPK阻害剤は、ケルセチンの脳保護作用を弱めたため、ケルセチンがAMPKを活性化するメカニズムを示唆した。