アテローム性動脈硬化症にケルセチンが効く新しいメカニズム: KEAP1のArg483に競合的に結合して、マクロファージのパイロトーシスを阻害する
A novel anti-atherosclerotic mechanism of quercetin: Competitive binding to KEAP1 via Arg483 to inhibit macrophage pyroptosis
- 著作名:
- Xing Luo
- Xiuzhu Weng
- Xiaoyi Bao
- Xiaoxuan Bai
- Ying Lv
- Shan Zhang
- Yuwu Chen
- Chen Zhao
- Ming Zeng
- Jianxin Huang
- Biyi Xu
- Thomas Johnson
- Stephen J. White
- Ji Li
- Haibo Jia
- Bo Yu
- 出典:
- Redox Biology
- 2022
- 57
- 102511
- DOI:
- 10.1016/j.redox.2022.102511
- 要旨:
- アテローム性動脈硬化症のモデルマウスにケルセチンを投与すると、マクロファージのパイロトーシスを阻害した。パイロトーシス後のマクロファージの残骸は血管内皮にプラークを形成するが、このプラークがアテローム性動脈硬化症の本質であり、その上流をケルセチンが阻害した。ケルセチンはKEAP1に結合して、活性化されたNRF2がKEAP1から遊離した。その結果、大動脈中のNRF2が増加し、パイロトーシスとアテローム性動脈硬化症の進行を抑制した。分子ドッキングの結果は、KEAP1のArg483が、ケルセチンのO-1および7-OHと静電気的に相互作用することを示唆した。