酵素阻害剤との併用投与によるケルセチンのバイオアベイラビリティの向上
Enhancing the Bioavailability of Quercetin by Concomitant Administration with Enzyme Inhibitor
- 出典:
- Journal of Pharmaceutical Negative Results
- 2022
- 13
- 981–991
- DOI:
- 10.47750/pnr.2022.13.S06.131
- 要旨:
- 10名の健常者を対象とする、抗真菌薬ケトコナゾールとの共投与がケルセチンの体内動態に与える影響を検証した臨床研究。無作為化、二重盲検、クロスオーバーで実施した。5名ずつ2群に分け、片方はケルセチン1000 mgとケトコナゾール400 mgを服用し、もう片方はケルセチン1000 mgのみ服用した。投与直後に採血し、30分後に2度目の採血を行い、12.5時間後まで1時間おきに採血した。1週間のウォッシュアウト期間を設け、服用対象を入替えてクロスオーバーとした。結果として、ケトコナゾールは、ケルセチンの血中濃度時間曲線下面積(AUC)を228.51±28.67から403.41±62.28 μg·h/mLに向上し(P<0.0001)、完全に消失するまでの所要時間を12.93±1.4から44.66±9.17時間に延長した(P<0.0001)。