エレクトロスピニング法で調製したケルセチンを含む血管移植片は、内皮化を促進して炎症性微小環境を改善する
Quercetin improves rapid endothelialization and inflammatory microenvironment in electrospun vascular grafts
- 出典:
- Biomedical Materials
- 2022
- 17
- 065007
- DOI:
- 10.1088/1748-605X/ac9266
- 要旨:
- ケルセチンを含む新規ポリカプロラクトン血管移植片を、エレクトロスピニング法にて調製した。この血管移植片をマクロファージに作用すると、炎症を誘導する遺伝子の発現が減少し、抗炎症性遺伝子の発現は増加した。ラットの腹部大動脈に移植すると、移植片からケルセチンが放出され、血管組織の再生を増強した。その結果、血管の内皮層形成を改善し、血管平滑筋層の厚さを増大し、M2表現型マクロファージの浸潤を促進した。