ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ヒト臍帯静脈内皮細胞HUVEC細胞株における、SIRT1-Nox4-ROS軸を介するケルセチンとリコペンの相乗的な抗酸化作用

Synergistic protection of quercetin and lycopene against oxidative stress via SIRT1-Nox4-ROS axis in HUVEC cells

要旨:
ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を過酸化水素で刺激すると、活性酸素種とNADPHオキシダーゼ4(Nox4)が上昇して、酸化ストレスを惹起した。抗酸化性物質である、フラボノイドとカロテノイドをスクリーニングした結果、ケルセチン/リコペン 1:5の組合せが、最も効率よくNox4の上昇を阻害した。RNAシーケンス解析の結果、組合せは過酸化水素が誘導する炎症遺伝子(IL-17とNF-κB)を下方調節した。SIRT1阻害剤の存在下では、組合せによる活性酸素種の産出抑制効果が打消され、組合せの抗酸化および抗炎症作用はSIRT1の活性化を介することを示唆した。