ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

GABA受容体の相互作用によるケルセチンの抗不安様効果

Anxiolytic-like Effect of Quercetin Possibly through GABA Receptor Interaction Pathway: In Vivo and In Silico Studies

要旨:
マウスの不安様行動を、各種試験(オープンフィールド試験・ホールボード試験・スイング試験・明暗箱試験)で評価した。ケルセチンの投与は、おおむね不安様行動を改善した。ケルセチンはまた、ポジコンとして用いたGABA受容体作動薬ジアゼパムの効果を増強した。一方、GABA受容体拮抗薬フルマゼニルを予め投与すると、ケルセチンの効果が打消された。別途実施した分子ドッキングにて、ケルセチンはGABA受容体β1やβ2と比べて、α5への高い親和性を示した。以上の結果、ケルセチンの抗不安様作用は、GABA受容体の相互作用を介していることを強く示唆した。