ケルセチンはTLR4/NF-κB経路を調節して、リポ多糖がウシ腸上皮細胞に誘発した損傷と炎症を軽減する
Quercetin Alleviates Lipopolysaccharide-Induced Cell Damage and Inflammation via Regulation of the TLR4/NF-κB Pathway in Bovine Intestinal Epithelial Cells
- 出典:
- Current Issues in Molecular Biology
- 2022
- 44
- 5234-5246
- DOI:
- 10.3390/cimb44110356
- 要旨:
- ウシ腸上皮細胞(BIEC)をリポ多糖で刺激すると、総抗酸化能・カタラーゼ・SOD・GPxが顕著に低下し、マロンジアルデヒドが上昇した。リポ多糖はまた、腸バリアに関するZO-1・オクルディン・クローディンのmRNAの発現を低下し、炎症誘導物質(IL-1β・IL-6・TNF-α)とケモカインのmRNAの発現は上昇した。しかし、ケルセチンの投与はこれらの異常を全て軽減した。ケルセチンはまた、リポ多糖が上昇したTLR4とそのシグナル伝達に関連する蛋白質のmRNAの発現も低減し、リン酸化されたNF-κBの核移行を減少した。よって、ケルセチンによる抗酸化作用・抗炎症作用・バリア機能の強化は、TLR4/NF-κBシグナル伝達の阻害に基づく。