ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

感染の初期段階にてケルセチンはHsp70を阻害して、ウシウィルス性下痢ウィルスの感染と複製を遮断する

Quercetin Inhibits Hsp70 Blocking of Bovine Viral Diarrhea Virus Infection and Replication in the Early Stage of Virus Infection

要旨:
Vitro: ウシ腎由来細胞株MDBKを、ウシウィルス性下痢ウィルス(BVDV)に感染させた。ケルセチンを作用すると、BVDVの力価を著しく低減した。BVDV感染前にケルセチンを投与した方が、感染後の処置よりも低減効果が優れており、ケルセチンは感染の初期段階に効力を発揮した。ケルセチンはまた、MDBK細胞内のHSP70の発現を阻害し、酸化ストレスを低減した。Vivo: BVDVに感染したマウスにケルセチンを投与すると、体内におけるBVDVの増殖を著しく阻害した。ケルセチンは血中のIFN-γおよびIL-2を増大して、BVDVがもたらした免疫の低下を回復した。HSP70の阻害と酸化ストレスの低減は、vitro実験の結果と良好に一致した。