ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはP38/Nrf2/HO-1経路を活性化し、活性酸素種/ミトコンドリアのアポトーシス経路を阻害して、キノセトンが誘導した肝細胞のアポトーシスを軽減する

Quercetin Attenuates Quinocetone-Induced Cell Apoptosis In Vitro by Activating the P38/Nrf2/HO-1 Pathway and Inhibiting the ROS/Mitochondrial Apoptotic Pathway

要旨:
ヒト由来肝細胞株L02をキノセトンで刺激すると、濃度依存的に生存率が低下しALTとASTが上昇して、細胞毒性を誘導した。キノセトンは細胞内の活性酸素種とマロンジアルデヒドを上昇し、GSHを減少し、カタラーゼとSODの活性を低下して、酸化ストレスをもたらした。キノセトンはまた、ミトコンドリア膜電位を低下し、チトクロームc・カスパーゼ3・カスパーゼ9・Baxの発現を増大し、Bcl-2の発現は低下して、アポトーシスを促進した。ケルセチンの共投与はこれら全てを逆転し、P38のリン酸化を促進し、Nrf2とHO‐1の発現を上方調節した。よって、ケルセチンの肝保護作用は、P38/Nrf2/HO-1経路の活性化に基づくことを示唆した。