ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンによるクロム毒性の軽減: 光合成活性と抗酸化防御システムの改善に基づく、フェヌグリーク(Trigonella corniculata L.)の酸化ストレスの抑制

Quercetin ameliorates chromium toxicity through improvement in photosynthetic activity, antioxidative defense system; and suppressed oxidative stress in Trigonella corniculata L.

要旨:
クロム酸カリウムで汚染した土壌は、フェヌグリーク(Trigonella corniculata L.)の苗の成長を低下し、繊維分・灰分・水分・炭水化物・蛋白質・脂肪・フラボノイドの各含量も減少した。しかし、ケルセチンで処置した種子から得た苗では、クロム酸カリウム汚染による成長阻害と成分の低下を改善した。また、土壌の正常においても、ケルセチン処置による濃度依存的な成長促進効果を認めた。ケルセチン処置は、苗における細胞間CO2濃度・気孔コンダクタンス・蒸散速度を上昇して、光合成を活性化した。ケルセチンはまた、抗酸化作用を発揮して、クロム酸カリウムがもたらした過酸化水素の上昇を軽減した。