食物性ケルセチンは、コイの成長・体組成・血液・免疫力・エロモナスハイドロフィラ感染への抵抗性を改善する
Dietary quercetin improved growth, body composition, haematology, immunity and resistance to Aeromonas hydrophila infection in common carp (Cyprinus carpio)
- 著作名:
- Saade Abdalkareem Jasim
- Reyadh H. Al-Mosawi
- Kakhor Khalikov
- Walid Kamal Abdelbasset
- Irfan Ahmad
- Shehla Shoukat
- Mohammed Abed Jawad
- Hafsan Hafsan
- Yasser Fakri Mustafa
- Maryam Norbakhsh
- 出典:
- Aquaculture Research
- 2022
- 53
- 6910-6920
- DOI:
- 10.1111/are.16156
- 要旨:
- ケルセチンを混ぜた餌を、0(不添加), 0.1, 0.5, 1.0%の濃度で4種類作成し、コイを飼育した。ケルセチンは、60日後の生存率・体重増加・飼料ー体重転換率を用量依存的に改善した。体組成の分析結果は、0.5および1.0%群が他群と比べて蛋白質の含量が高かった。血漿の特性(補体活性・免疫グロブリンMの含量・リゾチーム活性・抗菌活性・総蛋白質・総アルブミン)は、ケルセチンが用量依存的に増加して、1.0%群が最高値を示した。免疫関連遺伝子(C3・Lyz・IgM)の発現は0.5および1.0%群で有意に増加し、炎症関連遺伝子(TNF-α・IL-8)の発現は1.0%群で有意に減少した。肝組織の抗酸化酵素(SOD・GPx・カタラーゼ)の活性は用量依存的に増加して、1.0%群が最高値を示した。グラム陰性の通性嫌気性菌であるエロモナスハイドロフィラに感染した際の生存率は、0.5および1.0%群が他群と比べて有意に高かった。