アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea Drury、鱗翅目ヒトリガ科)の成長・発育・栄養利用・解毒酵素に対するケルセチンの影響
The Effect of Quercetin on the Growth, Development, Nutrition Utilization, and Detoxification Enzymes in Hyphantria cunea Drury (Lepidoptera: Arctiidae)
- 出典:
- Forests
- 2022
- 13
- 1945
- DOI:
- 10.3390/f13111945
- 要旨:
- アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea Drury、鱗翅目ヒトリガ科)は、幅広い宿主植物を持つ世界的な害虫であるが、ケルセチンの影響を初めて検証した。アメリカシロヒトリの幼虫を、0.50%のケルセチンを含む餌で飼育すると、発育期間を大幅に延長して成長を抑制した。成長率と飼料換算率はケルセチン濃度4%のみで下がり、それ以下の濃度は影響を与えなかった。ケルセチンはまた、幼虫のGST・UDP糖転移酵素・ATP結合カセット輸送体の活性を濃度依存的に増大した。これらの結果は、アメリカシロヒトリが、ケルセチンが存在する宿主植物に適応する理由を提供した。