ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

肝細胞癌に対するソラフェニブとケルセチンの単独または併用効果

Effects of Sorafenib and Quercetin Alone or in Combination in Treating Hepatocellular Carcinoma: In Vitro and In Vivo Approaches

要旨:
肝細胞癌のモデルラットに、ケルセチン単独・ソラフェニブ単独・両者の組合せの、それぞれの投与法を比較した。腫瘍マーカー(血中PIVKA-II・肝中AFP)の減少効果は、ソラフェニブ単独 > ケルセチン単独 > 組合せの順番であった。肝細胞癌が誘発した肝機能の低下・炎症・酸化ストレスは、ケルセチン単独と組合せが改善し、ソラフェニブ単独は改善しなかった。別途実施したヒト由来肝癌細胞株HepG2を用いるvitro実験にて、IC50値はケルセチンが107.7 μM、ソラフェニブが10.9 μMであった。また、組合せのIC50値は9.98 μMであり、CI (combination index)は0.54と算出され、相乗効果を認めた。