好中球性気道炎症においてケルセチンは、フェロトーシスを軽減し、マクロファージのM1極性化を減少する
Quercetin alleviates ferroptosis accompanied by reducing M1 macrophage polarization during neutrophilic airway inflammation
- 出典:
- European Journal of Pharmacology
- 2023
- 938
- 175407
- DOI:
- 10.1016/j.ejphar.2022.175407
- 要旨:
- 喘息で見られる好中球性気道炎症の緩和に、ケルセチンとフェロトーシス阻害剤Ferrostatin-1とを比較した。リポ多糖とオボアルブミンで惹起した好中球性気道炎症を伴う喘息のモデルマウスに、ケルセチン(25 mg/kg)とFerrostatin-1(5 mg/kg)をそれぞれ投与した。両者は同等に、炎症スコアを改善し、GPx4(フェロトーシスを抑制する抗酸化酵素)を増大し、マロンジアルデヒドを減少し、肺組織のフェロトーシスを抑制した。別途実施したマクロファージRAW264.7を用いるvitro実験においても、ケルセチンはFerrostatin-1と同様に、リポ多糖が惹起する炎症・酸化ストレス・フェロトーシス・M1極性化を抑制した。よって、好中球性気道炎症にはフェロトーシスが深く関与する。