フラボノールの摂取量と、全体および個々の認知機能の変化との関連
Association of Dietary Intake of Flavonols With Changes in Global Cognition and Several Cognitive Abilities
- 著作名:
- Thomas Monroe Holland
- Puja Agarwal
- Yamin Wang
- Klodian Dhana
- Sue E. Leurgans
- Kyla Shea
- Sarah L. Booth
- Kumar Rajan
- Julie A. Schneider
- Lisa L. Barnes
- 出典:
- Neurology
- 2022
- 99
- e694-e702
- DOI:
- 10.1212/WNL.0000000000201541
- 要旨:
- 加齢による脳の変化と認知機能の関連について検討する米国ラッシュ大学のプロジェクト(Rush Memory and Aging Project)の一環として行われた、60~100歳の961名を対象とする疫学研究。食物摂取頻度質問票(FFQ)を基に、フラボノール(ケルセチン・イソラムネチン・ケンフェロール・ミリセチン)の摂取量を推定し、毎年行う認知機能検査の結果との関連を調査した。ロジスティック回帰を使用して、ケルセチン・イソラムネチン・ケンフェロール・ミリセチン全体および個々の認知機能が低下するオッズ比と、95%信頼区間を計算した。フラボノールの総摂取量は、認知機能全体の緩やかな低下と関連しており、オッズ比: 0.004 (95%信頼区間: 0.001, 0.006)であった。個々の認知機能で関連していた項目は、エピソード記憶・意味記憶・知覚速度・作業記憶であり、関連性がわずかであった項目は視空間機能であった。認知機能全体の低下と関連していた成分はケルセチンとケンフェロールで、イソラムネチンとミリセチンは関連していなかった。