ケルセチンの創傷治癒力に及ぼす媒体の影響: 生化学的・分子的・組織病理学的アプローチ
Temporal Effects of Different Vehicles on Wound Healing Potentials of Quercetin: Biochemical, Molecular, and Histopathological Approaches
- 出典:
- International Journal of Lower Extremity Wounds
- 2022
- 21
- 588-600
- DOI:
- 10.1177/1534734620977582
- 要旨:
- ラットを6群に分け、媒体(DMSO・軟膏基剤・コーン油)単独と、それぞれの媒体に溶かした0.3%ケルセチンを傷口に塗布した。21日後、ケルセチン群はいずれも、傷口の閉鎖を認め、VEGF・TGF-β1・IL-10のmRNAの発現が顕著に上方調節され、TNF-αは下方調節された。7日目の時点で、ケルセチン群はSODとカタラーゼの活性が上昇し、総チオールの量も顕著に増大した。組織病理学的には、ケルセチンによる線維芽細胞の早期優勢・血管の増加・コラーゲンの沈着・上皮層の再生を示した。3種の媒体では、軟膏基剤が最も優れた効果を示した。