食物性フラボノールの摂取量とアルツハイマー病の発症リスク
Dietary flavonols and risk of Alzheimer dementia
- 著作名:
- Thomas M. Holland
- Puja Agarwal
- Yamin Wang
- Sue E. Leurgans
- David A. Bennett
- Sarah L. Booth
- Martha Clare Morris
- 出典:
- Neurology
- 2020
- 94
- e1749-e1756
- DOI:
- 10.1212/WNL.0000000000008981
- 要旨:
- 加齢による脳の変化と認知機能の関連について検討する米国ラッシュ大学のプロジェクト(Rush Memory and Aging Project)の一環として行われた、81.2±7.2歳の921名を対象とする前向きコホート研究。参加当初は921名全員がアルツハイマー病ではなかったが、220名が途中で発症した。食物摂取頻度質問票(FFQ)を解析した結果、フラボノールの摂取量とアルツハイマー病の発症とが逆相関していた。1日あたりの総フラボノールと個々の成分の摂取量を、小さい順に並び替えて5等分した際の、最上位層と最下位層とでリスク比を求めた。結果は以下の通り。総フラボノール: 0.52 (95%信頼区間: 0.33, 0.84)、ケンフェロール: 0.49 (95%信頼区間: 0.31, 0.77)、ミリセチン: 0.62 (95%信頼区間: 0.40, 0.97)、イソラムネチン: 0.62 (95%信頼区間: 0.39, 0.98)。なお、ケルセチンのハザード比は0.69 (95%信頼区間: 0.43, 1.09)であり、アルツハイマー病の発症と関連していない。