ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチン 3-O-ルチノシド(ルチン)は胃腸にて、Nrf2/NF-κB/NLRP3インフラマソームシグナル伝達を調節して、放射線による酸化的損傷と炎症を防ぐ

Quercetin 3-O-rutinoside prevents radiation induced oxidative damage and inflammation by coordinated regulation of Nrf2/ NF-κB/NLRP3- inflammasome signaling in gastrointestine

要旨:
マウスに予めルチンを投与すると、放射線の照射による胃腸の酸化的損傷と炎症を予防した。ルチンはNrf2を活性化し核移行を促進して、細胞を保護する蛋白質であるHO-1・チオレドキシン-1・GSTの発現を上方調節した。また、ルチンが胃腸のNF-κBを低減した結果、インフラマソーム複合体と炎症誘発性サイトカイン(IL-6・TNF-α)の遺伝子を抑制し、ミエロペルオキシダーゼを阻害した。Nrf2阻害剤はルチンの作用を打消してNF-κBの発現を促進したため、ルチンの作用はNrf2の活性化に基づくと結論した。