ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

AKTが関与する肝細胞のアポトーシスを阻害して、四逆散は四塩化炭素がマウスに誘発した肝線維症を改善する

Sini San ameliorates CCl4-induced liver fibrosis in mice by inhibiting AKT-mediated hepatocyte apoptosis

要旨:
四塩化炭素で惹起した肝線維症のモデルマウスに、四逆散を投与した。四逆散は、血中のAST・ALT・総ビリルビンを低減して、肝機能を改善した。四逆散はカスパーゼ-8とBaxを低下しBcl-2は増大して、アポトーシスを抑制した。四逆散はまた、AKTのリン酸化を阻害し、FXRの発現を促進した。ネットワーク薬理学解析は、四逆散に含まれるケルセチン・ケンフェロール・イソラムネチンがAKTに結合することを示した。HepG2細胞を用いるvitro実験にて、イソラムネチンによるアポトーシス阻害・FXR発現の上方調節・AKTの不活性化を認めた。従って、四逆散の肝保護作用の活性成分は、イソラムネチンであると結論した。