乳癌のラットモデルにドキソルビシンが誘発した認知障害はケルセチンが改善する
Amelioration of Doxorubicin-Induced Cognitive Impairment by Quercetin in a Rat Model of Breast Cancer
- 著作名:
- Grandhi Venkata Ramalingayya
- Jeena John
- Karthik Gourishetti
- Pawan Ganesh Nayak
- C. Mallikarjuna Rao
- Anoop Kishore
- Sulaiman M. Alnasser
- Shalam M. Hussain
- Nandakumar Krishnadas
- 出典:
- Revista Brasileira de Farmacognosia
- 2023
- 33
- 153–163
- DOI:
- 10.1007/s43450-022-00341-y
- 要旨:
- N-ニトロソ-N-メチル尿素で惹起した乳癌のモデルラットにドキソルビシン(2.5 mg/kg)を投与すると、腫瘍部分の体積を大幅に縮小したが、同時に認知障害も誘発した。すなわち、モリスの水迷路と新奇探索試験のスコアが、対照群と比べて顕著に低下した。しかし、ケルセチン(50 mg/kg)の共投与は、抗癌効果を損なわずに、認知障害を改善した。モリスの水迷路のスコアは対照と同レベルにまで戻り、新奇探索試験では対照を凌駕するスコアを記録した。別途実施したPC12細胞を用いるvitro実験では、ドキソルビシンがもたらすアポトーシスを、ケルセチンが顕著に阻害した。