イソケルセチンで治療中の鎌状赤血球症患者における、体に負担がない近赤外線分光法による組織血行動態の検査法
Non-Invasive Optical Characterization of Tissue Hemodynamics in Sickle Cell Patients Undergoing Treatment with Isoquercetin
- 著作名:
- Elise M. Berning
- Timothy Quang
- Mai Hill
- Brenda Merriweather
- Maria A. Lizarralde-Iragorri
- Bindu Parachalil Gopalan
- Arun S. Shet
- Bruce J. Tromberg
- 出典:
- Blood
- 2022
- 140, Supplement 1
- 4990–4991
- DOI:
- 10.1182/blood-2022-163820
- 要旨:
- 微小血管の血行や内皮機能をリアルタイムでモニタできる、体に負担のかからない検査法は存在しなかった。今回、前腕の筋肉に近赤外線プローブを取り付け、二の腕の皮下との差から、血栓の指標であるD-ダイマーのレベルを測定する新手法を開発した。鎌状赤血球症患者を対象とする、イソケルセチンの血栓予防を検証する無作為化二重盲検プラセボ対照試験が進行中であるが、イソケルセチンを摂取している被検者46名からランダムに選んだ17名を対象に、本手法を用いてD-ダイマーを測定した。17名の内8名分が品質的に満足できるデータとして認められた。ベースラインにおけるD-ダイマーが1.63 μg/mLに対して、イソケルセチン摂取4週間で0.87 μg/mLに減少した。