ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

Quercetin LipoMicel: ケルセチンのバイオアベイラビリティを高める新しい送達システム

Quercetin LipoMicel—A Novel Delivery System to Enhance Bioavailability of Quercetin

要旨:
Quercetin LipoMicel®は、ミセル製剤としての新規DDSである。21~65歳の健常者12名を対象として、Quercetin LipoMicel®の体内動態を非盲検・クロスオーバーで測定した。比較として、フリーのケルセチンとQuercetin Phytosome®も測定の対象とし、ケルセチン500 mg相当となるように摂取量を設定した。摂取から0.5, 1, 2, 3, 4, 6, 8, 10, 12, 24時間後に毛細血管から採血して、血液サンプルをUPLCで分析した。血中濃度時間曲線下面積(AUC)は、フリーのケルセチンが172.87±12.21 ng·h/mLで、Quercetin LipoMicel®が1477.27±25.57 ng·h/mLで、Quercetin Phytosome®は1536.00±115.66 ng·h/mLであった。最大血中濃度(Cmax)は、フリーのケルセチンが19.77±27.29 ng/mLで、Quercetin LipoMicel®が182.85±106.64 ng/mLで、Quercetin Phytosome®は150.27±61.43 ng/mLであった。従って、Quercetin LipoMicel®は、ケルセチンのバイオアベイラビリティを増強するDDSであり、高い血中濃度とケルセチンの徐放を実現した。