ケルセチンはブタの卵巣顆粒膜細胞の増殖を阻害し、環境汚染物質であるトルエンの影響を緩和する
Quercetin can affect porcine ovarian cell functions and to mitigate some of the effects of the environmental contaminant toluene
- 出典:
- Research in Veterinary Science
- 2023
- 154
- 89-96
- DOI:
- 10.1016/j.rvsc.2022.12.005
- 要旨:
- ブタ卵巣顆粒膜細胞にトルエンを作用すると、細胞増殖を刺激し、プロゲステロン・IGF-I・ストステロンの放出を阻害したが、アポトーシスには影響がなかった。ケルセチンの単独投与は、細胞増殖・アポトーシス・IGF-I・テストステロンの放出を抑制し、プロゲステロンの分泌を促進した。トルエンとケルセチンの組合せは、増殖およびプロゲステロン放出に対するトルエンの影響を軽減し、トルエンがアポトーシス促進効果を示すように誘導した。よって、ケルセチンを含む植物は、ブタ生殖の調節因子であり、環境汚染物質であるトルエンの悪影響を軽減する因子でもある。