軽度の外傷性脳損傷を繰り返すマウスモデルに対するケルセチンの神経保護効果と、微生物叢の腸 – 脳軸の関与
Involvement of Microbiome Gut–Brain Axis in Neuroprotective Effect of Quercetin in Mouse Model of Repeated Mild Traumatic Brain Injury
- 著作名:
- Ramya Balasubramanian
- Mohd Rabi Bazaz
- Tulasi Pasam
- Naserunnisa Sharief
- Laximan Velip
- Gananadhamu Samanthula
- Manoj P. Dandekar
- 出典:
- NeuroMolecular Medicine
- 2023
- 25
- 242–254
- DOI:
- 10.1007/s12017-022-08732-z
- 要旨:
- 軽度の外傷性脳損傷を7回繰り返したマウスは、ロータロッド試験で神経障害を示し、ゼロ迷路試験・強制水泳試験・Y字迷路試験にて不安行動・うつ状態・認知障害をそれぞれ示した。ケルセチンの投与は、この様な精神異常を改善した。ケルセチンは、前頭皮質と海馬中にグリア細胞繊維性酸性蛋白質(GFAP)の発現を減少し、オクルディンとダブルコルチンの発現は増大した。ケルセチンはまた、腸内細菌叢の変化を正常化し、短鎖脂肪酸の量も回復した。よって、ケルセチンの神経保護効果は、腸 - 脳軸の仲介を示唆した。