ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

リポ多糖で刺激したマクロファージRAW264.7における、ポリエチレングリコールとケルセチンを含むナノ懸濁液の抗炎症・抗酸化・一酸化窒素の除去活性

Anti-Inflammatory, Antioxidative, and Nitric Oxide-Scavenging Activities of a Quercetin Nanosuspension with Polyethylene Glycol in LPS-Induced RAW 264.7 Macrophages

要旨:
ケルセチンの水溶性とバイオアベイラビリティの低さを解決すべく、ケルセチンとポリエチレングリコールを含むナノ懸濁液を調製した。このナノ懸濁液は、ヒト角化細胞HaCaTおよびマクロファージRAW264.7に毒性を示さなかった。リポ多糖で刺激したRAW264.7にナノ懸濁液を作用すると、一酸化窒素の産出を抑制し、COX-2・NF-κB・IL-1βを低減して抗炎症作用を示した。この際、ナノ懸濁液は、活性酸素種を除去する抗酸化作用も併せて発揮した。ナノ懸濁液はまた、大腸菌とセレウス菌に抗菌活性を示した。