ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

コトブキギク(Tridax procumbens)抽出物は肝腎機能障害を改善し、ニューロンのChEs/NF-κB/COX-2/NOxを調節して、糖尿病による脂質異常症・酸化ストレス・認知障害・炎症を軽減する

Attenuation of hyperglycemia-associated dyslipidemic, oxidative, cognitive, and inflammatory crises via modulation of neuronal ChEs/NF-κB/COX-2/NOx, and hepatorenal functional deficits by the Tridax procumbens extract

要旨:
ストレプトゾトシンで惹起した糖尿病モデルラットに、コトブキギク(Tridax procumbens)のメタノール抽出物を投与した。その結果、空腹時血糖値・体重減少・血中および膵中インスリン濃度・膵組織の病変を著しく改善した。特に300 mg/kgの高濃度投与は、ポジコンに用いた既存薬メトホルミン(100 mg/kg)と同等の効果を示した。コトブキギク抽出物はまた、血中の総コレステロール・中性脂肪・LDLを低減し、HDLは上昇して脂質異常症を改善した。更にALT・AST・ALP・尿素窒素・クレアチニン・尿酸を低減して、肝および腎保護効果を発揮した。血漿・肝・膵・脳の各組織にて、SODとカタラーゼが増大し、マロンジアルデヒドは減少して、コトブキギク抽出物の抗酸化作用も明らかになった。HPLC分析の結果、コトブキギク抽出物の主成分は、イソラムネチン(8.87%)・ビキシン(4.72%)・ルペオール(2.88%)であった。