ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

認知機能と脳血流に対するケルセチン配糖体の効果: 無作為化二重盲検プラセボ対照試験

Effect of quercetin glycosides on cognitive functions and cerebral blood flow: a randomized, double-blind, and placebo-controlled study

著作名:
Y. Nakamura
H. Watanabe
A. Tanaka
J. Nishihira
N. Murayama
出典:
European Review for Medical and Pharmacological Sciences
2022
26
8700-8712
DOI:
10.26355/eurrev_202212_30541
キーワード:
臨床研究
無作為化
二重盲検
プラセボ対照
並行群間
酵素処理イソケルシトリン
認知機能
応答速度
脳血流
要旨:
60~75歳の認知症に罹患していない健常者80名を対象とする、酵素処理イソケルシトリンの効果を検証した臨床研究。無作為化・二重盲検・プラセボ対照で実施した。介入群40名は、酵素処理イソケルシトリン(イソケルシトリン換算で110 mg)が入った麦茶500 mLを毎日、40週間に渡って摂取した。比較対照群の40名は、酵素処理イソケルシトリンが入っていない麦茶を、同頻度・同期間で服用した。摂取期間終了後、Cognitraxによる認知機能の評価と、脳血流の検査を行った。その結果、介入群はプラセボ群と比べて、認知機能の応答速度を顕著に改善した。また、酵素処理イソケルシトリンは、脳血流の低下を抑制する傾向にあり、アミロイドβの蓄積の抑制を示唆したが、群間有意差には至らなかった。