ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

コリンエステラーゼ阻害とグルコシダーゼ阻害の二機能性フラボノイドのin vitroおよびin silicoスクリーニング: ケルセチン・ケンフェロール・ミリセチン

Screening bifunctional flavonoids of anti-cholinesterase and anti-glucosidase by in vitro and in silico studies: Quercetin, kaempferol and myricetin

要旨:
インスリン抵抗性が神経変性疾患の原因となるように、糖尿病とアルツハイマー病とは深い関連がある。アルツハイマー病の標的であるアセチルコリンエステラーゼ・ブチリルコリンエステラーゼと、糖尿病の標的α-グルコシダーゼ・α-アミラーゼを阻害する天然物として、フラボノイド16種のスクリーニングを行った。その結果、ケルセチン・ケンフェロール・ミリセチンは、両方の標的酵素を良好に阻害した。カテキン・エピカテキン・アルテメチンは、両クラスに対して弱い阻害活性であった。また、C3およびC7に糖が結合すると、活性は弱まる傾向にあった。フェノールのメトキシ化も、活性を低下する要因であった。分子ドッキングは、C3・C3'・C4'位のフェノールが各酵素と結合する際の重要性を示唆し、vitro実験の結果を支持した。