ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンを含む複合ゲルは腸内細菌叢を調節して、放射線が誘発した脳損傷を改善する

Quercetin inclusion complex gels ameliorate radiation-induced brain injury by regulating gut microbiota

要旨:
ケルセチンとヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンより経口性複合ゲルを調整し、腸内での徐放性を確認した。放射線で惹起した脳損傷のモデルマウスは、腸内細菌叢の相対量と多様性が減少したが、複合ゲルの投与で回復した。複合ゲルはまた、オープンフィールド試験・新奇探索試験・高架式十字迷路試験のスコアを改善して、自発的行動の増大・記憶障害の回復・不安行動の減少を、それぞれ示唆した。H&E染色の結果、複合ゲルは、腸上皮の損傷・腸の炎症・海馬の炎症の顕著な改善を示した。脳損傷マウスに抗生物質を投与すると、行動と身体の改善効果が無効になり、複合ゲルの効果は腸内細菌叢を介している。