二次アニオン残基を有するケルセチン-鉄(III)錯体の、DNAおよび蛋白質への結合特性・アポトーシス誘導性抗癌特性: 実験的アプローチと理論的アプローチの融合
DNA/Protein Binding and Apoptotic-Induced Anticancer Property of a First Time Reported Quercetin–Iron(III) Complex Having a Secondary Anionic Residue: A Combined Experimental and Theoretical Approach
- 著作名:
- Manjushree Bera
- Manik Das
- Malay Dolai
- Soumik Laha
- Md Maidul Islam
- Bidhan Chandra Samanta
- Arindam Das
- Indranil Choudhuri
- Nandan Bhattacharyya
- Tithi Maity
- 出典:
- ACS Omega
- 2023
- 8
- 636–647
- DOI:
- 10.1021/acsomega.2c05790
- 要旨:
- ケルセチンを配位子とする、新規カチオン性鉄(III)錯体[Fe(quercetin)Cl(H2O)(MeO)]を合成した。この錯体は、DNAおよびヒト血清アルブミンと高い親和性を示した。錯体は、DNAに部分的にインターカレーションして、溝結合が示唆された。一方、錯体とアルブミンとは、疎水基間の相互作用を示した。以上の実験結果は、分子ドッキングからも支持された。ヒト由来子宮頸癌細胞株HeLaに錯体を作用すると、アポトーシス誘導性の細胞殺傷と細胞の形態変化を認めた。