ネットワーク薬理学解析に基づく、大腸炎のモデルマウスにおけるケルセチンの有効性と作用機序
Efficacy and Mechanism of Quercetin in the Treatment of Experimental Colitis Using Network Pharmacology Analysis
- 著作名:
- Qilian Zhang
- Feifei Wen
- Fang Sun
- Zhengguang Xu
- Yanzhan Liu
- Chunxue Tao
- Fei Sun
- Mingchao Jiang
- Mingtao Yang
- Jing Yao
- 出典:
- Molecules
- 2023
- 28
- 146
- DOI:
- 10.3390/molecules28010146
- 要旨:
- デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で惹起した大腸炎のモデルマウスに、ケルセチンを投与した。その結果、DSSがもたらした体重減少・大腸の短縮・大腸の病変を顕著に改善し、IL-1β・IL-6・TNF-αが減少した。ケルセチンはまた、腸内細菌叢を調節して有害菌の増殖を抑制した。ネットワーク薬理学解析の結果、ケルセチンの標的が炎症性および腫瘍性遺伝子であることを示唆した。実験結果も、ケルセチンがAKTおよびPI3Kの発現を顕著に抑制して、裏付けとなった。従って、ケルセチンは、腸内細菌叢の調節とPI3K/AKTシグナル伝達の阻害により、大腸炎の治療に寄与した。