ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンとその銅錯体を徐放するポリカプロラクトンナノ粒子の開発と、皮膚感染症の治療への応用

Concomitant Effect of Quercetin and Its Copper Complex in the Development of Sustained-Release Nanoparticles of Polycaprolactone, Used for the Treatment of Skin Infection

要旨:
ケルセチンおよびケルセチン銅錯体を含むポリカプロラクトンナノ粒子を、高圧均質化法によって調製した。両者とも90%以上の封入効率を有し、ケルセチンを24時間以内に90%以上放出した。ケルセチン銅錯体を担持したナノ粒子の抗菌活性は、フリーのケルセチンの3倍であり、ケルセチンと銅との相乗効果を示唆した。黄色ブドウ球菌に感染した膿痂疹のマウスから採取したテープストリッピング試験では、ナノ粒子が4~5日以内に表皮層を形成した。