ケルセチンはYes関連蛋白質(YAP)/Hippoシグナル伝達経路を調節して、鼻咽頭癌における癌の攻撃性とシスプラチン耐性を抑制する
Quercetin acts as a novel anti-cancer drug to suppress cancer aggressiveness and cisplatin-resistance in nasopharyngeal carcinoma (NPC) through regulating the Yes-associated protein/Hippo signaling pathway
- 出典:
- Immunobiology
- 2023
- 228
- 152324
- DOI:
- 10.1016/j.imbio.2022.152324
- 要旨:
- ケルセチンは、鼻咽頭癌細胞の増殖・生存率・遊走・浸潤・上皮間葉転換・腫瘍形成を阻害し、アポトーシスを誘導した。シスプラチン耐性を獲得した鼻咽頭癌細胞に対しては、高用量シスプラチンの細胞毒性のケルセチンによる増強を認めた。ケルセチンは、Yes関連蛋白質(YAP)の発現と核への転座を阻害した。その結果、Hippo経路が回復して、シスプラチン耐性を弱めた。一方、遺伝子操作でYAPを過剰に発現すると、ケルセチンの効果が無効になった。