ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

塩化アルミニウムがラットに誘発した神経毒性に対するケルセチンとメマンチンの保護効果

Neuroprotective Effect of Quercetin and Memantine against AlCl3-Induced Neurotoxicity in Albino Wistar Rats

要旨:
ラットに塩化アルミニウムを投与すると、神経毒性を誘発した。歩行距離が著しく低下し、モリスの水迷路・高架式十字迷路試験・受動回避試験のスコアが低下して、行動障害・記憶障害・学習障害を誘発した。皮質と海馬には、マロンジアルデヒドが上昇し、SOD・カタラーゼ・GSHは低下し、各種染色試験は損傷を示して、酸化ストレスをもたらした。塩化アルミニウムに加えて、ケルセチンもしくはメマンチンを共投与すると、この様な異常を顕著に改善した。両者を組合せると、さらに良好な結果となった。特にケルセチン50 mg/kgとメマンチン20 mg/kgの組合せは、行動試験・酸化ストレスともに、正常レベルまで回復した。