ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

西黄丸(Xihuang Pills)の成分ケルセチンはオートファジーとマクロファージ極性化を調節して、肝細胞癌を抑制する

Quercetin, the Ingredient of Xihuang Pills, Inhibits Hepatocellular Carcinoma by Regulating Autophagy and Macrophage Polarization

要旨:
中医学では癌の治療に西黄丸(Xihuang Pills)を用いるが、不明であったメカニズムを解明した。Vitro: 西黄丸の主成分であるケルセチンは濃度依存的に、ヒト由来肝細胞癌細胞H22およびHepG2の増殖・遊走・浸潤を阻害し、アポトーシスを誘導した。Vivo: H22細胞を皮下注射したモデルマウスにケルセチンを投与すると、用量依存的に腫瘍組織の成長を阻害し、CD86+細胞を増加しCD206+細胞は減少して、マクロファージのM1極性化を促進した。ケルセチンはまた、LC3 II/Iの発現を上昇してオートファジーを促進し、p62の発現は軽減してNF-κB経路を抑制した。