ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンを含むリポソームは効果的にアポトーシスを誘導し、結腸直腸癌細胞の上皮成長因子受容体の発現を減少する

Quercetin-loaded Liposomes Effectively Induced Apoptosis and Decreased the Epidermal Growth Factor Receptor Expression in Colorectal Cancer Cells: An In Vitro Study

要旨:
ケルセチンを含むリポソームを新規に設計し、粒径が150±10 nmのナノ粒子を得た。ヒト由来結腸直腸癌細胞株SW48に対するIC50値は10.65 μg/mLであり、フリーのケルセチンは18.74 μg/mLであった。ナノリポソームを50 μg/mLの濃度で同細胞に作用すると生存率を80%以上低下させ、フリーのケルセチンでは66%であった。ナノリポソームによるアポトーシスの誘導は、フリーのケルセチンの約2倍であった(54.8 vs. 27.6%)。上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子発現の低減も、同様の傾向を示した。