ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ネットワーク薬理学に基づく、六味地黄丸に含まれるケルセチンによる閉経後骨粗鬆症の治療メカニズム解析

Study on the treatment of postmenopausal osteoporosis with quercetin in Liuwei Dihuang Pill based on network pharmacology

要旨:
六味地黄丸は閉経後骨粗鬆症の治療に用いられるが、主成分ケルセチンの作用メカニズムを初めて解明した。骨芽細胞MC3T3-E1をクエン酸鉄アンモニウム(FAC)で刺激して、骨粗鬆症の細胞モデルとした。ケルセチンの投与は、FACがもたらしたMC3T3-E1の骨細胞への分化の阻害を、有意に逆転した。ケルセチンはBax・カスパーゼ-3・FOS・JUNを下方調節し、Bcl-2は上方調節して、FACによるMC3T3-E1のアポトーシスを阻害し、生存率を回復した。ケルセチンはまた、PI3K/AKT/mTORシグナル伝達を介して、FACによる骨芽細胞の増殖を逆転した。別途実施したバイオインフォマティクス解析も、PI3K/AKT/mTORの関与を支持した。