ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

反復短距離走のパフォーマンス・キサンチンオキシダーゼ活性・炎症マーカーに対するイソケルセチン摂取の効果

Effect of Quercetin Supplementation on Repeated-Sprint Performance, Xanthine Oxidase Activity, and Inflammation

要旨:
イソケルセチンの摂取が反復短距離走のパフォーマンスに与える影響と、運動が誘発するキサンチンオキシダーゼと炎症マーカーに対する二次的な効果を検証した、臨床研究。無作為化・二重盲検・プラセボ対照で実施した。15名の成人男性を3群に分け、プラセボ・6%炭水化物を含むスポーツドリンク・イソケルセチン500 mgを含む飲み物をそれぞれ、1日2回摂取した。よって、イソケルセチンの1日摂取量は1000 mgとなる。1週間の摂取期間が終了した後、反復短距離走として30 mの全力疾走を12回行った。また、一定のウォッシュアウト期間を置き、摂取対象を入換えてクロスオーバーとした。平均タイムは徐々に増加し、9回目までに有意に長くなったが(5.9%)、群間有意差は認めなかった。反復短距離走の前後にて、血中のキサンチンオキシダーゼ・IL-6・尿酸はそれぞれ47%・77%・25%上昇したが、群間有意差は認めなかった。結論として、イソケルセチンの摂取効果は認めなかった。