ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

糖尿病性腎症に関連する尿細管間質性炎症をケルセチンが軽減する際には、YY1の存在が不可欠である

YY1 was indispensable for the alleviation of quercetin on diabetic nephropathy-associated tubulointerstitial inflammation

要旨:
陰陽1(YY1)は、最近発見された炎症メディエーターである。糖尿病モデルマウスにケルセチンを投与した際も、高濃度グルコースで刺激したヒト腎近位尿細管上皮細胞HK-2(糖尿病性腎症の細胞モデル)にケルセチンを投与した際も、YY1発現の下方調節を認めた。糖尿病性腎症に付随する尿細管間質性炎症はケルセチンが軽減するが、その際にはIL-6/STAT-3シグナル伝達を阻害する。YY1はプロモーターとしてIL-6に結合して、IL-6/STAT-3を活性化した。分子ドッキングもYY1とIL-6との高親和性を示唆した。