糖尿病性腎症の初期段階にて、ケルセチンはHippo経路を介してメサンギウム細胞の増殖を阻害する
Quercetin inhibited mesangial cell proliferation of early diabetic nephropathy through the Hippo pathway
- 出典:
- Pharmacological Research
- 2019
- 146
- 104320
- DOI:
- 10.1016/j.phrs.2019.104320
- 要旨:
- Vitro: 糸球体メサンギウム細胞の増殖は、糖尿病性腎症の初期段階で起こる病理学的変化である。実際、同細胞に高濃度グルコースを作用すると、増殖が促進され、同時にHippo経路が不活性化した。ケルセチンの投与は、メサンギウム細胞の増殖を阻害し、Hippo経路を回復した。Vivo: db/dbマウス(糖尿病のモデル)にケルセチンを投与すると、8週目でメサンギウム細胞の増殖抑制と腎機能の回復を認めた。また16週目には、腎皮質におけるHippo経路を再活性化した。