ダサチニブとケルセチンの転用: 老化細胞を標的として、閉経後の骨粗鬆症を改善し、骨再生を若返らせる
Repurpose dasatinib and quercetin: Targeting senescent cells ameliorates postmenopausal osteoporosis and rejuvenates bone regeneration
- 出典:
- Bioactive Materials
- 2023
- 25
- 13-28
- DOI:
- 10.1016/j.bioactmat.2023.01.009
- 要旨:
- 12~14月齢のメスマウスの卵巣を去勢して、閉経後の骨粗鬆症の発症モデルとした。老化細胞除去剤であるダサチニブとケルセチンの組合せを投与すると、骨密度と骨梁数の低下・骨梁間隔の拡大が回復して、骨粗鬆症の軽減を示した。卵巣の去勢が、骨組織に老化細胞を蓄積したことも、同時に確認した。細胞老化随伴分泌現象として、間葉系幹細胞の機能不全が見られたが、老化細胞除去剤としての組合せがDNA修復蛋白質の発現を促進した。その結果、間葉系幹細胞の機能が回復し、骨再生が活性化した。