ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンの抗酸化作用・抗炎症作用・細胞取込み効率が向上する、両親媒性のデキストランを用いるナノミセル

Dual-grafted dextran based nanomicelles: Higher antioxidant, anti-inflammatory and cellular uptake efficiency for quercetin

要旨:
システインとオクタデシルアミンを結合して、両親媒性のデキストランを新規に合成した。この両親媒性のデキストランを用いて、ケルセチンを含むナノミセルを自己集合法で調製した。得られた粒径は372 nmで、ゼータ電位は31.4 mVであった。胃液および腸液の模擬液において、ナノミセルは180分で37.54%および52.13%のケルセチンを放出して、胃液中でより安定であることを示唆した。フリーのケルセチンと比較してナノミセルは、ラジカル消去能・炎症性サイトカインの発現低下・抗炎症性サイトカインの発現促進・細胞透過性のいずれもが優れていた。