糖尿病性腎症においてルチンは、PI3K/AKT/mTOR経路を介するHDAC1の阻害により、オートファジーを回復して上皮間葉転換(EndMT)を軽減する
Rutin alleviates EndMT by restoring autophagy through inhibiting HDAC1 via PI3K/AKT/mTOR pathway in diabetic kidney disease
- 著作名:
- Ruixue Dong
- Xi Zhang
- Yadi Liu
- Tingting Zhao
- Zhongyan Sun
- Peiyu Liu
- Qian Xiang
- Jianfeng Xiong
- Xinwen Du
- Xifei Yang
- Dingkun Gui
- Youhua Xu
- 出典:
- Phytomedicine
- 2023
- 112
- 154700
- DOI:
- 10.1016/j.phymed.2023.154700
- 要旨:
- Vivo: 糖尿病発症モデルマウスにルチンを8週間投与すると、腎機能と腎組織の構造を著しく改善した。ルチンは、HDAC1の発現を大幅に下方調節した。Vitro: ヒト由来腎糸球体内皮細胞を高濃度のグルコースで刺激して、糖尿病性腎症の細胞モデルとした。ルチンの投与は、細胞のオートファジーを活性化し、上皮間葉転換を抑制した。ルチンはまた、PI3K/AKT/mTOR経路におけるリン酸化を阻害した。siRNAにてHDAC1をサイレンシングした同細胞は、高濃度グルコースがもたらす上皮間葉転換を阻害して、vivo実験におけるルチンによるHDAC1発現抑制を裏付けた。