ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

脂質異常症の治療における、メタボロミクスと腸内フローラに基づくケルセチンの作用機序の解析

Analysis of the mechanism of action of quercetin in the treatment of hyperlipidemia based on metabolomics and intestinal flora

要旨:
高脂肪食で惹起した脂質異常症のモデルラットに、ケルセチンを投与した。ケルセチンは体重の増加を抑制し、血中の中性脂肪・総コレステロール・LDLを低減し、HDLは増加した。ケルセチンはまた、肝組織の脂質沈着を減少し、肝損傷と肝脂肪を改善した。血中メタボロミクス解析の結果、ラクトサミン・11b-ヒドロキシプロゲステロン・アラキドン酸・グリセロリン脂質・スフィンゴ脂質・グリセロ脂質・リノール酸の代謝産物が、ケルセチンによる脂質異常症の改善と関連していた。腸内細菌叢を解析した結果、ケルセチンは善玉菌を増やし、悪玉菌を減少して、ファーミキューテス門/バクテロイデス門の比率を改善した。